りんごのお話

りんごのお話

新しい品種がたくさん生まれたこともあって、それぞれの"旬"があります。

蜜入りりんごは今が旬! そんな「りんご」についてのお話です。

1.りんごについて

リンゴはバラ科リンゴ属に属する落葉高木植物で、苗木を植えてから実がなり始めるまでには約4~5年かかります。

育て方次第では、その後約数十年間も実をつけ続けることが可能で、寿命の長い作物と言われいます。 リンゴ栽培の歴史は世界的に非常に古く、原産地である中国・天山山脈、コーカサス地方から世界に広がっていきました。 17世紀前半にヨーロッパからの移民によってアメリカにわたり、新種の開発など大きな発展をとげました。 日本では、平安時代の中頃に“リンゴ”の名が記録されていますが、それは中国から渡来した「和リンゴ」と呼ばれる粒の小さな野生種でした。 今日のようなリンゴがつくられ始めたのは、明治初期になってから。開拓史がアメリカから多くの品種を輸入し試験栽培が行われた結果、比較的冷涼な地域に適していると分かり、新作物として普及していきました。 現在、主に栽培されている品種は100種前後と言われていますが、全国では2000種ほどあるとされ、 さらに世界的には数千から1万種ほどにもなると言われています。

青森県で誕生した日本で最も一般的に栽培されている「ふじ」は国外にも盛んに輸出され、海外でも日本同様に「Fuji」の名前で親しまれています。2001年に実施された学者たちによる調査によって「ふじ」が世界的に最も多くつくられている品種であることが確認されました。

2.りんごに含まれる成分

リンゴには、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸、カリウムなどのミネラル類、水溶性食物繊維であるペクチンなどが豊富に含まれています。 また、強い抗酸化力(植物ストレス耐性力)を持つプロシアニジンやエピカテキン、クロロゲン酸、ケルセチンなどさまざまな種類のポリフェノールも含まれています。 リンゴの表面が少し油っぽくベトつくときがあります。これは「油上がり」と呼ばれる現象で、リンゴそのものから生成される成分です。

水分の蒸発による乾燥から自身の身を守るため、リンゴは脂肪酸であるリノール酸やオレイン酸を表面に出します。油上がりは熟すにつれて現れるので、よく熟した美味しさの指標とも言えるでしょう。

3.りんごの果皮色と抗酸化力

リンゴの果皮は赤色というイメージが強いですが、果皮の色合いは色素のバランスで変化します。未熟なリンゴは緑色ですが、これにはクロロフィルが関係しています。その後リンゴが赤く色付いていくのに重要な色素は、アントシアニンです。

リンゴが熟すに従い、葉や実でつくられたデンプンがブドウ糖として果実に貯蔵されていきます。このブドウ糖がアントシアニン合成に大きく関係しています。また、太陽の光(紫外線)もリンゴの赤色に大きな影響を与えます。

葉が紫外線を吸収してしまうので、色回りをよくするため葉摘み作業が行われます。温度もアントシアニンの合成に関係します。最もアントシアニンが作られやすい温度は、15~20℃で、30℃を超えてしまうと、アントシアニン含量は著しく減少します

。遺伝的にアントシアニンが少ない品種が、青系や黄色系品種となりますが、高原など寒い地域における寒さやストレス等の条件で赤みがさすこともあります。

各果皮別品種の抗酸化力(植物ストレス耐性力)を比較すると、果肉までアントシアニンの含量が多い品種が高い数値となりました(図)。 太古の昔から世界中で愛されてきたリンゴ。その味わい・歴史の深さをぜひ、再実感してみてください。

りんごのグラフ

 

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